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◆Mom◆


私は子供の頃、大人しく静かな子供でした。

一人っ子で、親があまり外に遊びに連れて

行かなかった事もあり、常に一人で遊ぶか

大人といる事が多かったそうです。



その為、自立心は早くから身に付きましたが、

自分から進んでお友達を作るのが得意では

なく、一人でいる事を好んでいました。



母は、そんな私を見て、どうにかしなければ

と考え、ちょっと不思議なしつけをしました。



母は、私を強くしなくては!という気持ちが

強く、私に突き放した教育をしていました。



例えば、学校帰りに私が近所の子供達から

いじめられ泣きながら帰ると、母は必ず

”痛くも痒くもないのに泣くな!!”

”やられたら2倍にやり返せ!!”と。



しまいには、”やり返して来い!

それまで帰ってくるな!!”と。



私は仕方なく、やり返しに行くふりをして

近所のグラウンドに行っていました。(笑)



段々と、泣いたら負けなんだ、と思う様に

なった私は人前で泣かない子供になりました。



泣き虫から泣かない子供に...



幼なじみの男の子がクラスメイトから

いじめられたり、からかわれて泣くと

私は”そんな事で泣くな!”とか

"泣けば良いと思ってるな!!”

と言うようになっていました。



まるで私の母の口癖のように。



でも次第に、その子は泣きながら、

”泣いてもいいんだよぉ...”と

言うようになって、そこで私は

”泣いてもいいんだ!!”

と初めて気が付きました。



今では、辛いのに我慢をする友達に

泣いたら楽になるし、我慢しないで

泣いて良いんだよと言っています。



この母の教育方針のおかげ?!か

私はとても強い子になりました。





母がこの間、私が破り捨てた古い

日記の数ページを見つけました。



母は新聞を捨てる前に整理を

した時に見つけたようでした。



その日記は英語で書いていたので、

内容は分からないだろうと思い、

新聞と一緒に捨てていました。



しかし、私はなぜか母の名言?!

だけは日本語で書いていたので、

母も気が付いたようでした。



そこで私がその話をし始めました。



母は、”お母さんもあの頃は若くて

どうして良いか分からなかったの”と

初めてその事を話してくれました。



母が話してくれたおかげで、何だか

自分の心が癒された気がしました。



本当に冷たい人だなとずっと思い続けて

いたけれど、母も大変だったんだろうな。



その日記のおかげで前よりも

母を理解出来た気がします。





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